カメラ屋でアルバイトしてた頃、ものすごいトラブルに見舞われた話 [カメラの話]
「私の旅行を返せ!」
話は私が高校生の頃にさかのぼる。
卒業間際にアルバイトが認められて、見つけた先が地元のカメラ屋さん。
卒業アルバムの作り方とかをそこで実践して学んだ。
あの頃は写真を本当に切り刻みながらアルバムに配置して原盤を作ってたんです。
そんな裏方作業のほかにも店頭に立つこともありました。
フィルムカメラ全盛の時代。
コニカのジャスピンとかフジのプログラムEE全体に言えるフイルムポン!の「バ●チ●ンカメラ」
老若男女が皆使ってました。
お店にはお客さんがフィルム現像焼き増しにやってきます。
フィルムを受け取って受付したあとは「ベロ出し」をします。
「ベロ出し」とは巻き取ってしまったフィルムの端を現像のためにちょこっと外に引っ張り出す事です。
ベロ出しのために簡単な機械があります。機械っていってもセロハンテープカッターみたいなものですが。
フィルムケースの中にテープ突っ込んで、フィルムの端を引っ付けて引っ張り出すというwww
そうやって現像と焼き増しに回すんですけどね。
そんなさなか、あるお客さんが焼き増しの写真を取りにきた。
「こちらですがご確認ください」
どこの写真屋でも渡す前にフィルムと写真を見せて確認をするのは昔から変わらない。
しかし、このケースはちょっと異様だった。
「フィルムに何も写っていないようですが・・・」
お客さんは顔面蒼白。
そんなはずは無いと。旅行に行ってこのカメラでちゃんと撮ってきたんだと。
確かフィルムもここで買ったんだ。現像に失敗した店の責任だ!
「旅行を返せ!」
・・・と、こうなったわけだ。
ベロ出しで全部が感光するはずも無い。
ちょうどお客さんがカメラ持参だったのがラッキーだった。
店員さんはそのカメラを入念にチェックしたところ、どうやらフィルム自体送らない状態になっていたようだ。
要はカメラにフィルムをセットして、一枚も送ることなく巻き取って現像したということが判明したのだ。
フィルムポン!の恐ろしい落とし穴。
ポン!っと入れて裏蓋閉めるだけだもんね。送ってるのかどうかわかんないよね。
何とかお客さんにはその事実は伝わったようで、旅行を弁償することは無かった。
写真が撮れていないからって、旅行を弁償しろというのも冷静に考えるとどうなのかと。
旅先で見て、食べて、体験して帰って来たんでしょ?
心のカメラで残しなさいよ。
※当ブログで公開する写真について著作権を放棄しておりません。非営利・営利問わずご利用の際はコメント等でのご連絡をお願いします。
なつかしいなあ☆
ベロ出し自分のはフィルムみたいなのが先に2枚ついて
フィルムケースの中にいれてネジしめてきゅっと出す感じのだったー♪
ニコン301でフィルムセットしてひっかけがあまくて
フィルムおくってない!ってことたまにやってた(ノ∀・)ノ
by ふゆん (2014-11-02 12:17)
ふゆんさん>
今は昔、ってやつですよね。
ふた閉めてしまうともう見えないからわかんないんですが、最後撮ったかなと思う時に手動で巻き上げようとするとそれ以上フィルムが無いので巻き上げられないからその時初めて「あ、大丈夫だったな」なんて安心したりするのです。
自動巻きだとどーも信用ならんww
by みゃぁちゃん (2014-11-02 20:26)